" わたしのしょうじょをてんじします "
はつみさんのちいさな個展
WEST : ART POCKET にて開催中
1995年生まれのはつみさんは先日、高校を卒業したばかり。
15歳から絵を描き始め、今に至ります。
画材は主にアクリル絵の具を使用。
"かわいいもの" に強い関心を抱いているはつみさん。
若い女性/学生、制服などのモチーフを多様されています。
「 内緒だよ! 」
ご自身の中にある かわいい の形を具現化する。
淡いパステルカラーの組み合わせが似合う少女たち。
外見は幼くとも、それはまぎれもなく、女性である。
「 チリツモ少女体系 」
今からご紹介する2枚は、
少女を形成する少女たちの様子を描いた作品。
塵も積もれば山となる、それは戒めの言葉。
沢山の小さな少女たちによって一人の少女が構成されている。
私は私一人ではない、微小な私が無数に存在し、
それらすべてが私であるのでしょう。
「 わたしのなかにいる 」
あくまで私見ですが、先ほどの作品は「肉体」に言及するものであり、
今作品は「精神」に語りかけるものではないかと。
わたしのなかに "いる" という言葉は、
心的な捉え方だと思うのです。
十分な経験を得られず、もがき苦しむ若人が、少女が、
荒れ狂う精神の波に飲まれたりして。
それは私の気の持ちよう次第だというのに、
わかっているのに、抗えない。
すべては私次第だというのに、と。
さて、アクリル画以外にも、
ペン画/漫画の原稿も展示されています。
こちらは主にpixiv等のインターネットで公開されているとのこと。
いやはや、コマ割り、台詞まわし、お世辞抜きで感嘆の声が漏れてしまう。
台詞だけのコマでも、装飾がかわいらしい。
枠線が血を流したりするんです、だらだらと。
また、はつみさんは被写体/モデルとしても活動されています。
(私個人は最後にご紹介する写真の左側の作品が好き)
研究者 として、多方面から 少女を、かわいいものを見つめる。
そして「かわいいもの」とくればグッズも気になる。
手書きのエコバッグ、ヘアゴム、原画も販売中。
ポップな絵柄は形としてまとまりも良いです。
初の展示会には思えない、作品のボリューム、絞られた焦点。
男性も女性も足を止めて、奥まで、奥までご覧になっています。
残念ながら今展示は本日が最終日。
来館できなかった方はぜひ、サイト等にて今後の活動を参照ください。
(ぱんだ)