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三人の人形展 2016

福武純子さんの作品


三人の部屋
『三人の人形展 2016』
2016.9.24 - 2016.9.30
EAST : 102 SPACE

須田幸子さん、戸沼ひとみさん、福武順子さん
四谷シモン主宰の人形教室
「エコール・ド・シモン人形学校 東急BE教室」
ご出身の三名のアーティストによる展示会。
当ギャラリーでは、約四年ぶりの開催です。


福武順子さん




大きな瞳が特徴の福武さんの作品群。
ボリュームある豊かな髪が、空気感をまとったまま、
その先で、きゅっと絞られ、まとめられている。

男性らしさを柔らかく内包する、
女性らしさがその身から感じられる。

戸沼ひとみさん



前回の展示会と比較すると、
表面上・表情を構成するパーツが醸し出す愛らしさは、
なりを潜め、奥底に眠っている印象である。

眠っているだけで、消えてはいない、存在する。




自然と、目元に落ちた影に目が行ってしまう。
そこに見えるのは、物理的な奥行きと、
時を経た上で手に入れて、刻まれた皺のようなもの。
生と言い換えられるかもしれない。

幼そうに見えるが、確かな歴史がその造形から見えてくる。

須田幸子さん



おとなとこども。

須田さんの作品は、両方の世代が持ち得るイメージを備えている印象がある。
単に体格から受け取ったとも違う、
異なる複数の意思が一つのからだに宿るよう。




移動し、旅をし、辿り着いた展示空間。
この空間内で見つめる先は壁ではなく、
どこか向こう側に視線を投げかけている。

その顔つきこそが、人形達に対して、
私個人が思う印象を決定づけているのかもしれない。

三人の部屋
『三人の人形展 2016』
2016.9.24 - 2016.9.30
EAST : 102 SPACE