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上智大学写真部 『上智大学写真部 冬季学外展』



上智大学写真部
『上智大学写真部 冬季学外展』
2017.2.9-2017.2.12

上智大学写真部の年に2回ある学外展のうちの一つ、冬季学外展が行われました。
今回参加しているのは総勢90名いる部員のうち有志で集まった20名。

広さ6畳分に満たないスペースにぎゅぎゅっと作品が並んでいる、密度の濃い展示です。






参加人数が多いことから小さめのサイズの作品がところ狭しと並んでおります。
なので、ここでは筆者がちょっと気になった作品を紹介していこうと思います。
まずはこちらKevin Zaleskiさんの作品。

個人的気になるポイントは『やきとり 戎』の赤い看板。
どうして気になったかというと、ここよく行くんです。
西荻南口の飲屋街はちょうど新宿ゴールデン街のように小規模店舗が狭い敷地に数十件も集まるディープなスポット。
そこに異国の人であるKelvinさんが目をつけたのも納得です。

しかもこの夜景はMamiya645にFujiのカラーネガを詰めて撮ったものだそうで。
ん〜渋い!




『ネオギャル2016』という手描きのタイトルキャプションが目を引きました。
2016年の現代に撮影した写真ながら、女の子たちのビビッドな服装と使い捨てカメラの質感も相まって、ヒロミックスの作品のような溢れ出る90年代ポップカルチャー感がたまらない。

まさにいまこのときにしか撮れない軽快なスナップですね。




つづいては杉山桃佳さんによるまったく違うベクトルの作品。
見ての通りきのこをきのこらしく撮影した作品なのですが、図鑑のような説明的な写真では決してなく、普段わたしたちの食卓に並ぶきのことは別のものに見えてきそうな写真です。

ひとつの主題をひたすら撮り続けるということは現代写真の手法の一つではありますが、この作品もそういった地道な試行錯誤の結果なのでしょうか。




こちらの作品も主題縛り。
すべて「駅」を撮ったものですが、しかし駅名の看板だとか番線とか駅らしいものにはあえて着目せず、駅構内のどこか一部を無作為に切り取ったような感じ。

人の気配も意図的に排除されているからか、パラレルワールドに迷い込んだかのような、少し不思議な感覚が湧いてきます。ここはどこで、これからどこに向かおうとしているのか。なぜここに来たのか、何に導かれたのか。そんな疑問が浮かんでは消えていきます。


スペースの都合上ほんの一部しか紹介出来ませんでしたが、ここで紹介した作品のみならず、展示されている作品は皆一癖も二癖もある、気になる写真ばかりでした。


【出展スペース:WEST 2-C】
DF STAFF isaka