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はちみつ企画合同写真展『艶 en』2017.9.16 - 2017.9.23



はちみつ企画合同写真展
『艶 en』
2017.9.16-2017.9.23
at WEST 2-A

チーム参加型の濃密な写真展『艶 en』がWEST 2-Aで開催中です。
艶=enをベースとしたテーマに、参加しているチームがそれぞれの"en"の解釈をミックスさせた作品を展示。個人参加ではなく「チームでの参加」というユニークなスタイルの写真展です。

前回のはちみつ企画写真展の模様はコチラ




「つややか」、「あでやか」という言葉が当てられる「艶」という一文字を共通のテーマにしつつ、その音読みである"en"=縁、円など新たな要素となる文字を独自解釈として各々が作品に昇華させているこの展示。

ブースごとに参加しているのは個人ではなく、チーム。全体としてのテーマに加えて、さらにその一つ下の階層にあるチームごとのコンセプトの下に、さまざまな写真作品が並んでいます。




こちらはTeam Hasselの作品。
麗しのハッセルブラッドで撮影されたスクエア写真が並んでいます。

ハッセルブラッドはスウェーデン製の中判カメラで、普通のフィルム写真よりもフォーマットサイズが大きいため解像度の高い写真が撮れるのが特徴。それに加えてドイツのカールツァイス社製レンズによる濃厚な色表現ととろけるようなボケ味が魅力のアナログカメラです。

と、筆者もハッセルブラッドユーザーなのでついつい熱の入った説明をしてしまいましたが、こちらの作品はそのハッセルの魅力がフルに引き出されています。猫とハッセルって相性がいいんです。マジックアワーの美しいグラデーション、ひなたぼっこよする猫の姿にチームの特徴が色濃く作品に反映されているような気がします。




シンプルにコンタクトシートが並んでいるようにも見えるこちらの作品はチームRollei35による作品。本展示ではチーム紹介のキャプションがすべてツイッターのプロフィール画面を模したものになっているのですが、そこには「デジタル全盛時代に、この小さなフィルムカメラで殴り込みをかけます!」と力強い意気込みが!




さて作品の方に話題を戻します。

Rollei35はレトロなギミックが人気のドイツのコンパクトフィルムカメラ。
そんなRollei35のアナログな機構を活かしたのがこちらの作品です。

写真を見てみるとコマが重なりあっているのがお分かり頂けると思います。
今回のチームRollei35による作品はすべて「フィルムスワッフ」という手法を取り入れたもの。これは一度撮影したフィルムをもう一度巻き戻し、他の誰かと交換して再び撮影をし多重露光の効果を狙う方法で、完成したフィルムには二人分の写真の像が重なり合うことになります。つまり「縁」というチームコンセプトをこのカメラならではの手法で表現しているんです。

誰かの記憶に他の誰かの記憶が重なる。時間も場所もバラバラな景色が結びつくことで二つとない作品が、まさに「縁」によって作り上げられています。




夏の終わりという時期もあいまってどうしても目を奪われてしまった作品を最後にご紹介。
team shizuokaの作品はモノクロ4点の出展ながら、一点一点が一枚絵としてもとても完成度が高いものでした。なかでもこの写真は暗い部屋に射す夏の日差しや窓際の扇風機、けだるそうにかけた脚、夏のただ中にいる高揚感と終わりに近づく寂しさが表現されています。モノクロのプリントの質感もぜひ実際に見てみてほしいです。

はちみつ企画合同写真展『艶 en』は9/23(土)まで開催中!
ここで紹介しきれなかった作品もたくさんあるので、ぜひ足を運んでみてください。


【 展示スペース WEST 2-A 】


written by isaka