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ユキナヒラノ個展



日本大学藝術学部デザイン学科
ユキナヒラノさん 個展
『息テマス』
WEST : 1-A







息を吸って、吐いて、
体中を酸素が巡った瞬間から始まったそれぞれの日常。
“息”とは?


イラストボードとギャラリースペースの境界線を越えて、
フラワー・バスの中で憂いで浸る女の子。

「ある娘はため息をついた」
「すると花は"ひと息つけばいいじゃない"と言った」

体内、酸素を巡らせ日常を走らせて、
その途中の出来事。

絵としては描かれていないけど、
イラストボードの外側に向けて語られている。



あなたから届いたお花は女の子になった
かわいい かわいい7人の女の子になった

女の子7人のポートレートと捧げられた7本の花。
彼女たちは揃って正面を悩ましい表情で覗いている。

両手のひらを顎に当てたり、
両手の指を交互に絡ませて、
頬にかかる髪をかき分けて。




女の子へと形を変えた花々は、
過去までとは違った生活を送る。

それぞれが それぞれの夢を楽しんだ
そして それらを受け入れた

ファッション、メイク。
その人柄を表現する外見的な要素から
彼女たちのこれから、終わりまでを想像させる。

丁寧に引かれた手先指先の一つ一つが、
彼女たちの想いを形作る。



丸い鏡面の手鏡を思い出した。
小さな口に髪を結うゴムをくわえて、
異性を想いながら己を見つめるようだ。

鏡面の向こう側。
右手側の作品は、彼女の居る部屋に通じるふすまを
少し開けて、覗き見るかのよう。
物理的に離れて、他者からの視点。

2枚を対比させると、
恐ろしく冷静になれる。



そんな二人の女性の間に咲いた花は
下へ下へと落ちて行く。

作品と花とを比べて、
その色付き、肉付きに近しい物を感じ、
女性を花に例えることについて、暫く考えた。




今記事では展示会の一部の作品を抜粋しご紹介致しました。
複数毎で構成された作品、未掲載の作品は是非会場でご覧ください。

- info -
また11月8日からはDFGのアートポケットにて
プチ芸祭を開催予定とのことです。
昨日描き上げたばかりというフライヤーがこちら。



ユキナヒラノさんの描く女の子は大きく3種類あります
「芽々、女々、目々」
雰囲気も性格も異なる彼女たちを探しながら
作品をご堪能ください。


10月11日まで開催

(ぱんだ)