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良いデザインが必ず生まれる!良いデザイン批評をするためのコミュニケーション術


デザイナーなら誰もが経験した事があるデザイン批評。
授業内容の一部なのはもちろん、社会に出た後も、クライアントや上司と行うのが当たり前ですよね。
つまりデザイナーなら必ず身に付けておきたい、大事なコミュニケーション能力なのです!

しかし自信がなくて、好きではないという方もやはり中にはいるのではないでしょうか。
いえいえ!デザイン批評はちょっとしたコツで、良いデザインを生み出すきっかけになるのです!
今回は良いデザイン批評を生み出すための記事をAmerican Institute of Graphic Arts (AIGA)で発見したので、みなさんと共有したいと思います。
これを参考にみなさんもより良いデザイン批評を、そしてより良い物を作っていきましょう!

元記事:How to Give and Receive a Good Design Critique



デザイン批評は何故必要?


そもそもデザイン批評の重要性は何なのでしょうか。

まず初めに、デザイナーはただ一方的にデザインする事が仕事ではありません。
良いデザイナーは友達やクライアントや上司から意見を聞き、プロジェクトのコアな部分である「問題」の解き方を探ります。
批評に慣れてくれば、今度はデザイナーとしてのコミュニケーション能力も高まります。
つまり、自分の作った物に対して明確に説明するスキルが養えるわけです。

しかし良い批評と一言で言っても、ポジティブな意見も出てくれば、ネガティブな意見も出てきます。
きちんと行うには、意見を出す方と受ける方、お互いが考えて会話をしなければいけません。
今回はその全体的な流れに加え、いくつか気をつけておきたいポイントとおすすめの方法をご紹介します。


良い意見の出し方


・ 想いを込めて言う
批評の全体の流れをサンドイッチに例えると、パンが「何故あなたがその作品が好きか」、中身が「何故あまり好きではないか」になります。
まず初めに作品の気に入った部分をデザイナーに伝えましょう。
ただ単に「良いです」と言うのではなく、具体的にどの部分が気に入ったのか、作品から例を挙げて伝えます。

・建設的に評価する
デザインに問題点があると感じたら、何故自分がそう考えているか明確に告げましょう。
またはどうすれば良くなるか、と新たな解決法を挙げるのも手です。
デザイナーに質問をするのも良いでしょう。
質問をする事によって、デザイナー自身も見落としていた部分に気づくこともあります。

ただ気をつけるべき点はあくまでも評価しているのは作品であり、デザイナーではないため、
「あなた」や「○○さん」等、デザイナーの名前を指すような行為はなるべく控えた方が好ましいです。
気持ちを込めて作った作品とは言っても、批評の間はデザイナーと作品は別々に捉えましょう。

例えば「線の交差」について評価する場合。

「この線がそこの線と交差する事によって・・・」
と言うのと
「この線をあなたがそこの線と交差させた事によって・・・」
と言うのとで、だいぶ印象が違うのがお分かりでしょうか。

伝え方を少し変える事によって、デザインを評価しているのであって、デザイナーを評価しているのではないという事がはっきりと分かります。
デザイナーの考え方に賛成するか反対するかが重要なのではなく、
デザイナーの考え方を理解した上で、正直に意見を言うのがベストです。

・ポジティブに終わる
評価が終わったら再びポジティブな意見で批評を終了しましょう。
こうする事により、デザイナーが直すべき点とそのままでOKな点をおさらいできるからです。

良い意見の受け方


・色んな意見が出て当たり前
批評にはポジティブな意見もあがれば、ネガティブな意見もあがります。
しかし、デザインは数学とは違って「正解」と「不正解」はありません。
個人個人で意見が違うのももってのほか、矛盾が生じるのも当たり前です。
デザイン批評はあくまでも答えの導き方法を探す手段であり、答えそのものを発見する議論ではありません。
たくさんの人から頂いた意見はYESかNOかをその場で判断する前に、一旦聞き入れて、あとでじっくり試してみましょう。

・ 聞く、聞く、聞く!
デザインの批評はデザインそのものについて語る場です。
デザイナーの評価をしているわけではありません。
同意出来ない意見が出た場合でも、説明を足す前に、相手の話をきちんと聞きましょう。
意見を出している側も、より良い物を作って欲しいからという想いで話しているので、あまり感情的にならないようにしましょう。

・意見を出し合う場を大事にする
デザインの批評は誰でも参加OKです。
デザイナーでない友人でも、信頼できる同僚でも、正直に建設的に意見をくれる人であれば、誰とでもデザイン批評が行えます。
肝心なのは、そういう場を設け、大切にすることです。

〆(まとめ)

デザインの作業はどうしても孤独になりがちです。
だからこそ、周りの意見や見方を大事にしなければいけません。
かのIDEOの創立者、ティム・ブラウンはTED talk「Designers – Think Big!」というトークでこんな事を言っています:

“デザインがデザイナーの手から離れて 一般の人々に渡ったとき デザインが最も影響を与えると言えるでしょう”

デザインプロセスを参加型にし、批評を繰り返す事で初めて良いデザインが生まれるのではないでしょうか。

そんなデザイン批評ができる人ともっと出会いたい!
自分の作品を色んな人に見て意見をもらいたい!そう感じたあなた!
デザインフェスタギャラリーや、デザインフェスタでならあなたと同じ気持ちで挑んでいる人にきっと出会えますよ!