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カワシマリョウ/サカイアイカ/サカイレイコ/タテモトケイ/フジワラアキコ/ウエマツミヨコ「ユトラレル 1992年生まれですが何か?展」[EAST102:2013/11/8〜10]


1992年生まれの6名によるテキスタイルの展示をEAST102にて11/10(日)迄開催していました。

「ユトラレル」というユニークな展示タイトル、実は「ゆとり世代」と呼ばれている彼ら、勝手に「ゆとり」というネーミングを付けラレタ…という思いがあり、ユトリ+ラレルで「ユトラレル」だそうです。逆手に取ったネーミング。
逆手に取るしたたかさを持つ6名の作品をご紹介します。





まずはフジワラアキコさんの作品です。テーマは「少し不思議」です。藤子F不二夫さんのファンだというフジワラさん、藤子さんのテーマでもある少し不思議な要素を自身の作品にも取り入れています。どこが不思議かといいますと‥…
こちらはコーデュロイのプルオーバー。コーデュロイというとジャケットやアウターなどカッチリしたシルエットのものが多くゆったりしたシルエットのものがあまりありません。コーデュロイを使用しゆったりとしたシルエットなデザイン。

こちらは襟元にゴムを入れギャザーを寄せたデザイン、実は襟元のゴム部分を腰の位置にしてスカートとしても使用することができます。一つのアイテムで二つの用途として使用できる。まさに「少し不思議」です。





サカイレイコさんの作品。こちらはシャツを中心とした作品です。シャツというとカッチリしたイメージですがサカイさんの作る洋服は袖ぐりを大きくしたり、ドルマンスリーブになってたり、ゆったり着られる点が特徴です。オリジナルのアクセサリーと共に展示販売していました。





サカイアイカさんの作品。後ろ姿にこだわりがあるデザインです。後ろ姿が美しい人に魅力を感じるそうです。デザインソースは卵を割ったときの形、曲線からイメージを得ています。日常の中からデザインのヒントを得たいと感じています。
サカイさんのデザインから詩的な言葉が生まれ、ZINEを制作、そして写真作品に展開しました。洋服のデザインから言葉、写真へと表現媒体を展開しています。




カワシマリョウヘイさんの作品。自分自身が着ていて良いと感じるものをデザインしました。今回は高校生の時に着ていたジャージからヒントを得ています。また、メンズ、レディースと区別なく両性が着る事ができるのがカワシマさんのデザインの特徴です。学生時代しかできない自由な発想で今後も制作していきたいそうです。




タケモトケイさんの作品。絵本をベースにした洋服のデザイン。タケモトさんがオリジナルの絵本を作り、その絵本の中に登場する人物の洋服、小物等をイメージし、制作しました。絵の要素である柔らかな色彩を配色のヒントにし、柔らかい印象にする為、曲線を多用しています。また編み物と洋服を組み合わせたアイテムもタケモトさんの作品の特徴です。今後は編み物を利用したデザインを展開していきたいそうです。




ウエマツヨウコさん作品。「東京」、丸の内界隈のビル群の要素をデザインに取り込んでいます。灰色の町並み、直線が多く入り組んでいる風景、それらをジーンズ素材の布で裏と表を組み合わせて濃淡を表現。ボックス型のジャケットも都市を象徴しています。このモノクロームのジャケットをモデルに着せ、モノクロームの写真作品も制作しました。今後は日本の素材を知り、自分達の生活の中でデザインを展開していきたいそうです。


ゆとり世代と呼ばれる彼らですが、コンセプトを探求したり、思い通りのディテールを作り出す為に生地の研究をしたりと服飾を通じて自分は何を表現したいのか熱心に取り組んでいる姿勢が伝わる展示でした。制作について一生懸命言語化して他者に伝えようとする姿も印象的でした。制作とプレゼン、社会に出てサヴァイブしていく時にはとても大切な要素です。学生時代から積極的な姿勢でそれらを行っている彼ら。彼らの未来が楽しみな展示でした。

DFスタッフ 上園