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狩野さとみ「フエルト工房」[WEST1-C:2013/11/26~28]

長野県の更科を拠点に活動をされている作家、狩野さとみさんの展示を開催中。
狩野さんはフェルトをベースにストール、フェルトの帽子、洋服などを制作しています。

狩野さんはとてもアグレッシブです。中学生の頃から油絵やデッサンを学び、大学では図案を専攻しました。卒業後はイスラエルに渡り、陶芸を学びます。イスラエルではレリーフのデザインと制作を行いました。その後、羊毛に魅せられ、羊毛をベースとした作品を制作しています。



こちらはストールです。羊毛フェルトの素材をベースにウールガーゼやシルクオーガンジー、羽二重といった天然素材をミックスしています。

私たちが普段目にする手芸用フェルトは機械プレスされたフラットなものです。
しかし狩野さんが使用するのはメリノウールという毛質がやわらかい部分の羊毛を使用しています。
こちらはフリーサイズのワンピースです。素材は日本のフラノやイタリアの圧縮ウール。フリーサイズで、襟元に襞を寄せて丸いブローチで留めるデザインです。
襞をのばすと一枚の布になります。一枚の布に戻るという点は、まるで和服のようです。日本は昔から様々な外来の文化を自分なりにアレンジしてきました。
狩野さんのワンピースはそのことを表しているかのようです。



羊毛フェルトの制作方法は、お湯で溶いた石鹸で羊毛に水分を与え、様々な色の羊毛や天然素材のものを配置します。それを綿棒に巻きつけ色々な方向から圧力を加えます。するとこのようにギュっと詰まった生地が出来上がります。
デザインは初めから決めずに羊毛を置きながら色や形のバランスをとるそうです。
まるでキャンバスに筆で絵の具を置き、構成しているかのようです。

羊毛フェルトを初めて8年目、まだまだ満足のいくものはできないという狩野さん。油絵、デザイン、陶芸と様々な素材を体験し、経験を重ね培った要素が羊毛フェルトに表われています。

狩野さんの作品は着る人のアイデア次第でいかようにも変容します。
そういった点では作る人と着る人、双方向の関係で成立しているファッションといえるでしょう。今後も技術向上を目指し常にチャレンジしていきたいそうです。
是非ギャラリーで狩野さんの豊かな色彩とフォルムをご覧下さい。

DFスタッフ 上園